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児童虐待防止月間

掲載日2021年11月17日

 みなさまこんにちは。
 朝晩の冷え込みが少しずつ強くなってきましたね。金木犀の甘い匂いに心がホッとすると同時に、寒い季節の訪れを感じます。これから来る冬の寒さに負けないように栄養、休養をしっかりとって免疫を高めていきたいですね。

 11月は「児童虐待防止推進月間」です。
 今回は児童虐待について、子ども家庭支援センターの心理士からいくつかお話をしたいと思います。
令和2年度中に全国の児童相談所が児童虐待相談として対応した件数は205,029件(速報値)で、過去最多(厚生労働省HPより)であったそうです。単純に計算をすると、1日に全国で500件を超える児童虐待の相談があっているということになります。

<児童虐待にはどんな種類がある?>
児童虐待は大きく4つの種類があります

(1)    身体的虐待

 暴力などにより子どもの身体に傷を負わせたり、生命に危険を及ぼすような行為をしたりすること(殴る、蹴る、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、戸外へ締め出す など)

(2)    性的虐待

 性的暴行や、子どもにわいせつな行為をすることやさせること(性的行為の強要、性器や性交を見せる、ポルノグラフィ-の被写体にする など)

(3)    ネグレクト(養育放棄)

 子どもの心身の発達を損なうほどの不適切な養育や安全への配慮がされていない行為をすること。保護者以外の同居人による虐待を放置すること(食事を与えない、長期間ひどく不潔なままにする、重大な病気になっても病院を受診させない、子どもの意に反して登校させない など)

(4)    心理的虐待

 子どもに著しい心理的な傷を負わせる行為をすること(言葉で脅かしたり、脅迫したりする、無視や拒否的な態度、きょうだい間の差別的な扱い、子どもの目の前で家族に暴力をふるう など)

 

<しつけと虐待はどう違う?>

 児童虐待につながる事案では、保護者が子育てに苦労している、誰にも子育ての相談をできずに困っていることも少なくありません。また、「子どものため」「しつけの一環」と思ってしている関わりが、実際には子どもの体や心を傷つける虐待行為につながっていることがあります。
 「しつけ」とは、子どもが自分で自分の感情や行動をコントロールできるように大人が働きかけること、落ち着いて教えてあげることです。一方で、「しつけ」と称して、暴力や恐怖を用いて大人が子どもをコントロールすること、子どもの身体や心を傷つけ、子どもの心身の発達を阻害するような言動や行為を「児童虐待」といいます。

<虐待による影響にはどんなものがある?>

 虐待は外傷だけでなく、発育不良、落ち着きがない、乱暴、自己評価が非常に低い等、子どもの心身にさまざまな影響を与えるとされています。
 身体への傷だけでなく、「必要のない子」「愛される価値がない」といった様な否定的なメッセージとして子どもに伝わることにより、心にも大きな傷を受けます。

<虐待に気づいたら?/子どもにイライラする、関り方がわからないときは?>

 「近所の子が虐待を受けているかもしれない」、「いつも汚れた服を着ている」等、気になることがあるときは、まずは子ども家庭支援センターにお電話ください。虐待でなかったとしても、責任を問われることはありません。
 また、ついつい必要以上に子どもを叱ってしまう。子どもに手をあげてしまう。子どものことがかわいいと思えない。子どもへの接し方がわからない…など、子育てに関する保護者の方のご相談もお受けしています。
 まずは、お気軽にご相談ください。

子ども家庭支援センターは市内に3カ所あります。

  • 中央子ども家庭支援センター (大分市庁舎城崎分館 2階)
    8時30分から18時 TEL 097-537-5688
  • 東部子ども家庭支援センター (鶴崎市民行政センター 1階)
    8時30分から17時15分 TEL 097-527-2140
  • 西部子ども家庭支援センター (稙田市民行政センター 1階)
    8時30分から17時15分 TEL 097-541-1440   

引用文献

厚生労働省 児童虐待防止対策.“児童虐待相談対応件数の動向”
https://www.mhlw.go.jp/content/000824359.pdf (参照2021-10-28)

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