子育て耳よりブログ

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 こんにちは。臨床心理士の投稿です。

いよいよ師走も終盤、クリスマスとお正月の足音が聞こえてきましたね。

 

 さて今回は、きょうだい児の出産後の子育てについてです。

きょうだい(弟や妹)が生まれると、お兄ちゃんやお姉ちゃんは、

年齢や家族関係によって様々な行動を見せます。

保護者の方が気になりやすい言動をいくつか紹介します。

 

 ・今まで1人でできていたトイレや食事、入浴ができなくなった(しなくなった)

 ・赤ちゃん言葉を使い始めた

 ・お母さんにベタベタ甘えたり、お母さんと離れることを嫌がるようになった

 ・お母さんの持ち物を隠す

 ・弟(妹)に手が出たり、していることを邪魔したり、物を奪ったりする

 ・あまのじゃくな言動が増えた

 

こうした言動が増えると、お母さんは「これまでいい子だったのにどうして?」と戸惑ったり、

「かわいくない」、「子どもの顔を見ただけでイライラする」気持ちになりやすいです。

では、このような姿をどのように理解し、対応したらいいのでしょうか?

臨床心理学の視点で整理してみましょう。

 

(注)お子さんやご家庭の状態によって千差万別なので、ここでは一般的な内容を紹介します。

 

 

【 理 解 】

 

(1)健康な発達の姿でもある

実は、このようなお兄ちゃん(お姉ちゃん)の行動は、ある意味、健康な姿と言うことができます。

今までは「お母さんを1人占めできていたのに...。それができなくなった」と、

欲求不満な場面を経験するわけです。それをどうにか解決するために、お母さんに甘えてみたり、

弟(妹)にちょっかいを出してみたり、いろいろ試行錯誤するのです。

このように、愛情や人間関係をめぐる子どもの取り組みは、社会性の育ちの始まりと言えるかもしれません。

 

 

(2)お母さんがイライラを感じるのは当然

ちまたでは、「子どもは何をしてもかわいい」、「子どもは天使」と言いますが、

実はお母さんのほとんどが「子どもをかわいく思えない」とストレスを感じた経験があるというデータもあります。

子どもはある意味純粋で、自分の欲求を満たすために残酷な言動をとることがあります。

「子どもが悪魔に見える瞬間がある」のです。

ですから、お母さんがお兄ちゃん(お姉ちゃん)にネガティブ(否定的、消極的)な感じを抱くのは、

ひととして正常な反応という側面があるでしょう。

 

 

(3)「きょうだいそれぞれに平等」はあり得ない

子育てにおいて、きょうだい共に完璧に平等にすることは不可能です。理由は2つ。

1つ目は、2人以上の子どもに全く同じことをしてあげることは物理的にも時間的にも質的にも難しいからです。

2つ目は、同じことをしてあげたとして、1人の子どもは満足するけど

もう1人の子どもは満足しないということがあります。

つまり、子どもの受け取り方や感じ方の違いによって、平等は平等でなくなるからです。

 

 

 

ここまでで、すでに関わり方のポイントが出ているかと思います。

おまけですが、取り組みやすい方法を以下に紹介します。

 

 

 

【 関わり方 】

 

(1)スキンシップ(肌と肌とのふれあい)を増やす

 お兄ちゃんお姉ちゃんといえども、まだまだ子ども。言葉での理解には限界があります

反対に、からだや感覚(五感)を通したやりとりは、幼い子どもにもスムーズに受け取りやすいです。

 例えば、

 ・妹や弟の見ていないところで抱きしめてあげる

 ・一緒にお風呂に入る時間だけは必ず作ってあげる

 ・こちょこちょ遊びをする

という工夫をしているお母さんもいるようです。

 スキンシップを通して、お兄ちゃん(お姉ちゃん)が「独り占めはできなくなったけど、

お母さんはボク(わたし)のことを大好きなんだ」と思えると、落ち着くかもしれません。

 

 

(2)絶対にしてはいけないことはしっかり叱る

 弟(妹)に手を出す、物を投げて壊す、など明らかに危険なことについて叱るのは当然必要です。

でも、多くの親御さんは「お兄ちゃん(お姉ちゃん)なんだからあれもこれも気をつけて欲しい」と、

気付かないうちに多くの期待をかけがちです。

 

 叱るポイントは3つ。

絶対にしてはいけないこと、叱るべきことを1~2つに絞る

②表情や声色をオーバーにするなど、子どもにとって分かりやすく注意する

③お母さんの気分によって叱る項目をコロコロ変えない

 

 

(3)いろいろやってみてうまくいかない時は、一度離れて深呼吸する

無理になんとかしようとすると、かえって悪循環にハマッてしまうことが多いです。

色々やってみたけどうまくいかない時は、子どもから一度離れましょう。

これは、「逃げる」のではなく、「勇気ある撤退」です。

 

  深呼吸のポイントは4つ。

鼻から吸って口から吐く

深く大きくする(お腹の中で風船をふくらませるイメージ)

1サイクル=10秒(4秒吸う→1秒止める→5秒吐く)

深呼吸の後に体温やからだのゆるみ、痛み、気分に注意をむけてからだの感じを味わう

(※気持ちに余裕がない時は、口だけで呼吸したり、小刻みに呼吸したりしがちです)

 

なお、深呼吸は1サイクルを3回程度やれば十分です。

寝る前にふとんの上でするなど、落ち着いている時にすると予防的な効果もあります。

 

 一時的に子どもと離れて気持ちが落ち着いたら、しっかりと子どもと向き合い、

抱きしめるなどして受け止めてあげましょう。

そして、子どもが落ち着いたらもう一度お母さんの思いを伝え、子どもの気持ちを聞いてみましょう。

 

 

 こうして考えてみると、きょうだいが産まれたから特別に気をつけることってわけでもないような気がしてきますね。

大事なことは、「きょうだい共にすくすく育って欲しいなぁ」と願いながら、

親御さんが試行錯誤し、子どもの成長を見守る「態度」「思い」です。

 このブログを読んでくださる時点で、親御さんは、子どもに関心を向ける「態度」や「思い」を持っていて、

すでに子どもさんに心の栄養を届けていると思います!

 

※お子さんの発達状況やお母さんの心理状態などによって理解と対応はさまざまです。

どうしてもうまくいかない、お母さん自身がとても苦しい場合には、気軽にご相談ください。

 

 

子ども家庭支援センターでは、0~18歳までのお子さんのことや子育てについて幅広く相談を受けています。

相談を希望される場合、まずはお電話ください。(来所面接の場合は原則、予約制になっています)

 

○中央子ども家庭支援センター(市役所本庁舎2F

  電話 097-537-5688 (月~金 8:30~18:00)

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電話 097-541-1440 (月~金 8:30~17:15)

 

 

♪では、次回のブログをお楽しみに~♪